11月3日の宿泊をもって今シーズンの営業が無事終了いたしました。
年齢を重ねたせいか毎年毎年一年があっという間に過ぎます。振り返れば大変な年でした。そして、自然を相手に商売をさせてもらっている当園にとって、自然の脅威を見せられ怖気ずく出来事もたくさんありました。それでも、お客様は山の中を歩いて訪れてくれる。それが、何よりも励みとなりました。
今シーズンもたくさんの課題も見つかりました。それを一つずつ改善し来シーズンまた頑張ります。半年間本当にありがとうございました!!
レポート 若旦那
スタッフの皆さんへ
恒例の打上げも終わり家に着いたでしょうか?そして、そろそろ寂しくなった頃ですね??
自分は、必ず4月のミーティングで言うことがあります。覚えているでしょうか?
「勘違いしないでほしい。もし今年、お客様が入ってもそれは君たちのお陰ではない。そのお客様は、昨年までのスタッフが頑張ったから来てくれているお客様である。自分たちの結果が出るのは来年以降。それが歴史ある宿である。そして、今年もぜひ継承してほしい。」
でも今年は、継続できたことを確信しています・・・。
フロントのハルちゃん。なぜだか分かりますか?サボリ屋の私が必ずチェックしていたもの。それは、朝のパンフレットの数。宿泊し、満足したお客様の多くはチェックアウトの際にパンフレットをもらっていきます。それは、また来たいと思ってくれたか、人にこんなところに行ってきたと話すため。その数が圧倒的に多かった。
そして、もうひとつは来年の予約開始日を沢山の人に聞かれたこと。決まって、
「来年のご予約は2月1日朝9時からです」
と答えますが、その度私は微笑んでいました。宿泊したお客様の印象が悪ければそんな質問を絶対にしません。
だから、今年のスタッフもきちんと当園の歴史を継承してくれたと確信しています。ありがとう!!
徳澤園で働くって本当に大変だと思います。山小屋の一面もありながら、旅館の一面もある。仕事も多いし、忙しい。目的の違う観光客も登山客も受け入れなければいけない。
そして・・・・。何よりも厳しい鬼将。・・・いや女将がいる。「今日の敵は明日の友」という格言がありますが、女将流は「今日の白は、明日は黒」と。言うこともコロコロ変わります。
ただ、一貫して変えて無いものが一つだけあります。それは、「手間」。今の時代、便利なものがいっぱいあります。ネギを切るのだって朝からちーちゃんが一生懸命切らなくても、機械を使えば一発だし、野菜だって、わざわざキクちゃんめぐちゃんを引き連れて畑に出向かなくても、無農薬野菜を買えます。毎日の全館雑巾がけ。小田ちゃんの手は水に触れ過ぎてボロボロです。
こんないいものがあるって忠告しても、理由も言わず
「いやいやダメダメ。」
と聞き入れません・・・。
周りを見てもお金をかけたり、効率を上げたりとしている旅館は沢山ありますが、これだけ手間と時間をかけているところはほとんどありません。恐らく、この規模で従業員用の食事まで一切冷凍食品を使わせないのはうちだけだと思います。ねぇ。これ意味あるの?これって、こっちの方が早いんじゃない?私もそう思います・・・・。
しかし、見えないし、時間も根気も必要だけど、人の心を掴むのは手間かもしれないと・・・、最近私も洗脳されつつあります。
「漬け物はね、手で触れば触るほど美味しくなるの」
この根拠のない訳の変わらないことこそが当園の強みです。
そして、そんな女将に手間暇かけて怒られ続けた皆さんはどこに行っても大丈夫だと思います!!
半年間お疲れ様。ありがとう!!
専務