みちくさブログ

常識

連休が終わりました。数年前までは、大混雑といえば10月の体育の日連休と決まっていましたが、2年前のシルバーウィークから9月の連休も負けないくらいお客様が来られるようになりました。巷では、海の日があるんだから、山の日を作るべきではないかという動きもあり、山の日の候補はこの9月だと聞いています。

そして、今年も多くの登山者でごった返しました。上高地の登山届の数は、ここ8年で一番多かったと聞いています。例の如く、当園もお祭り騒ぎで、どうこう考える暇もないくらいに混みましたが、どうしても気になることもありました。

実は、この連休中に多くの山岳事故が発生しました。残念なことに、犠牲者も出てしまいました。私も、滑落があり2件警察に連絡し救助を要請しましたが、警察の方も事故が多すぎてほとんどの隊員が現場に出ているとも聞きました。

勿論、人が多くなればそれだけ事故は増えますが、原因はそれだけでないと思います。

最近の山ブームで山に来てくれる人が増えました。若者も山に目を向けました。お陰でこの界隈はいつになく活気があります。山の本を読み、マナーも悪くはない。

ただ、一点気になることがあります。

今までの山の常識と異なることは、宿、テント場に到着する時間が今年は特に遅くなっています。気になって、この連休最終日の25日。カウントしてみましたが、18時以降にテント受付をした件数は10件以上ありました。さらに、20時前後も5件ありました。最近は、15時頃に涸沢から「今から下山しますので」という電話が入ります。

前までは、15時には目的地に着く行程を組むのが常識だったように思いますが、最近話を聞いていると17時着予定の行程をよく目にします。若者が増え、変わったものの一つに、行動時間が長くなった。それによって、高齢者もその行動時間に動く。どうしてもこの到着時間が遅くなっていることと、事故の多さに因果関係があるように思えてなりません。

天気がよければ、周りの景色に見とれて時間を取られます。天気が悪ければ、足もとが悪くて時間が取られます。

「16時頃に着くよ」

って言う人は17時に着きます。

「17時をちょっと回るかな?」

って言う人は19時を回ります。

秋は、アッと言う間に日が暮れます。もし、途中で何かあっても警察は捜索も救助も夕方以降は絶対に行いません。申し訳ないのですが、マンガに描かれているようなスーパーヒーローはいません。(しかし、スーパーヒーロー以上に人間深く、命をかけている捜索隊員は何人もいます!!)

16時には目的地に到着する行程を徹底して下さい。

レポート 若旦那

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