学校登山最後を飾るのは、愛知県の岡崎城西高校。こちらの学校は、私の幼少期より強く記憶が残る学校です。北アルプス登山最初の年は、昭和45年。今年で記念すべき40回目を迎えました。当初は、総勢600名超。すべて、テント。テントの数は100張を超え、上高地中の施設からテントを借りてきてキャンプ場に張り巡らせたそうです。引率教員80名。おにぎりの数、1200個。ご飯を炊いても、炊いても間に合わず、先生にも手伝って頂いたそうです。大雨でテントが浸水したこともありました。校長先生をはじめ、1回目からずっと関わって頂いた先生もいます。言わば、北アルプスを若い世代に受け継いで頂いている学校登山の雄です。
これだけの回数と生徒の数。色々なトラブル、悪天候も多々ありました。当日、延期もありました。しかし、何よりも、私にとって有難い実例。
「40年間、無事故」
それこそ、きちんとした指導者・伝承者がいれば、山は安全なものなのだという、登山にとって何よりも大切なものを教えて頂いたことです。
レポート 若旦那
本校の夏山合宿は、昭和45年より実施し、本年で記念すべき40回目を迎えました。今まで無事故で実施できましたのは、この徳澤園をはじめとした各山小屋さんの御協力、御助言等のお陰です。また、生徒、先生方の頑張りです。
現在、男女共学となり諸般の事情により希望制で、本年は生徒116名、教員15名のパーティーです。実施以来、30数年間は3年生全員4泊5日で、この徳沢でテントを張り、500名から600名が各コース(奥穂高、槍、蝶、常念等)を選択し、実施してきました。この時代、入山は梅雨明け寸前の7月中旬で集中豪雨で、塩尻から岡崎まで引き返し、2日から3日後にもう一度入山したり、8月の後半に変更した時もありました。山では晴天に恵まれれば、生徒達はピークで360°の大パノラマを満喫し大変な感動ですが、時には激しい雨で、どぶねずみのような姿でテントに帰ってきた時もありました。卒業生達と同窓会等で会うと、高校時代の一番の想い出は夏山合宿と云います。
本年度の出発時、生徒達に
1 自然との出会いを大切にしよう
2 人(仲間、先生、山小屋の方々、他の登山者等)との出会いを大切に!!
と話しを致しました。
昔と比べ、自然は変わりませんが、生徒達はかなり変わった感があります。本校では今後も
“逞しい活力ある生徒を育成する”
方針で、夏山合宿は継続していきます。
本年度も大自然と色々な人達に触れ合い感動、感謝です。
岡崎城西高校長
村上 脩一