11月3日の宿泊をもちまして今シーズンの営業が終了しました。
すっかり人気のなくなった徳沢。
気には、葉っぱもほとんどありません。
草は、薄茶色になっています。
川の水もいつの間にか枯れています。
我々は、極寒の冬に備えた準備に取り掛かります。
まずは、戸板。
雪に耐えるのはもちろんですが、冬の冷たく激しい風から宿を守るため、すべての窓に戸板を張っていきます。
冬の大敵。
それは、水です。
厨房では、食器の水取りをしなければなりません。
食器に、一滴でも水が残っているとそれが凍り、食器が割れてしまいます。
従って、急須の注ぎ口までしっかりと拭き取り乾かします。
もちろん、花瓶の中、お風呂の浴槽、トイレの便器までもすべて水気を飛ばします。
厄介なのは、水道管の中。
全部でいくつあるかわからない蛇口を開き、それに連結している水道管のドレンと呼ばれる水抜き用弁を開いて回ります。
宿、全体を覆うように水道管が張り巡らされているので、設計図と格闘しながら行います。
忘れたり、手抜きをすると間違いなく春に破裂しているので、神経をヤキモキしながら・・
あっと言う間の半年間。
お世話になった建物に感謝し、マイナス15度の世界に負けないように祈りながら建物を後にしました。
レポート 若旦那