不況・不況・不況と、シーズン前からドキドキするようなニュースが飛び交い迎えたゴールデンウィーク。
そんな不安を他所に、山には、例年と変わらず沢山の人がやってきました。お天気もよく元気よく涸沢、蝶ヶ岳、槍を目指します。
春の登山客の特徴。それは、リュックが大きいこと。テントを背負って山を目指す方が多く、尚且つ防寒着がかさばるので、他のシーズンに比べ、大きなリュックが目立ちます。
仕事が慣れていないスタッフにとってゴールデンウィークは、第一の関門。
例年厨房は、間違って、個室料理を相部屋のお客様に出して、天麩羅が足りない・・・同じ方にデザートを2回出した・・・急須はあるけどお茶っぱが入っていないなどなど女将の怒声が飛び交う大パニック状態。
表で笑って、裏で泣いてと、後で笑い話になるネタが山ほど生まれます。
しかし、今年は昨年までいたスタッフが多く残ってくれたので、例年よりスムーズなゴールデンウィークとなりました。そこで、暇になった私は、あんなに大きなリュックには、どんな食材が入っているのか気になり、キャンプ場に行ってきました。
キャンプ場には、100張程のテントでぎっしりです。皆さん思い思いの食材を持ち寄り、楽しそうに夕食を作っています。
そこで、”となりの晩ごはんin tokusawa”。
まずは、男性10人ほどで神奈川から来ていた団体。メインは、カレーでしたが、何やら即席でサラダを作ったみたいです。キュウリに春の風物詩フキノトウを混ぜただけの、これぞ男の料理。
「兄ちゃん。うまそうやろ。食べてみ。」
取材させて頂いてる手前、いや結構です・・・・とは言えず、
「あっ・・・は・い・・・・・・」
と笑顔で食べさせて頂きました。お味の方は、春の香りがしておいしかったですよ。勿論、上高地は植物の採取が禁止されていますので、上高地以外の場所で取ったフキノトウですよね・・・???
次のいい匂いは、埼玉から来ていた方々。キムチのいい匂いがします。覗き込むと、キムチをベースに、豚キム、キムチ鍋、キムチ風野菜炒めと食欲をそそります。キャンプ場一匂いを漂わせていました。
最後は、大阪から来ていた「なための会」という団体さん。ここは、女性が多く、本格的な豚汁を作っていました。
久々に夕食時、キャンプ場に来ましたが、本当にみんな楽しそうに夕食を作っていました。
カメラを持って、若旦那という刺繍の入った制服を着てウロウロしていると、皆さん、
「ここのも食べていって」
など、温かい言葉をかけてくれました。
どうやらわたくし、ここでキャンプ場の管理をしている限り、どんなに不況になっても、食べ物の心配はなさそうです。
レポート 若旦那