5月上高地の代名詞にりんそうも終わり次々に次の花が咲きだしています。今年も多くのお客様に白い絨毯のようなにりんそうをご覧いただきました。天候も安定し、本当に忙しい5月でした。
梅雨入り宣言もされましたが、宣言されてから雨は降らず、長い間楽しむことができました。
今は、紫色系の花やシウリザクラなど種類は豊富なのですが、梅雨の最中ということもあり静かな上高地です。
これからの時期は、夏に向けたスタッフの休養と夏の仕込みが始まります。
さて、前にお菓子屋さんと協力し、オリジナル商品を開発中と書きました。
きっかけは、今年徳澤園の歴史を調べた際に、当時牧場だった私の祖祖祖父(初代)、そして祖祖父(2代目)が、牛乳を使った商売を何回も試みましたが、時代的に冷蔵庫もなく、全て失敗してきた歴史がありました。
その歴史に触れた際に、今は牧場でないけれど、どうにかその夢をかなえてあげたいと思いました。
自家製の牛乳を提供するにも、今は牛はいません。
そこで、昔ここは牧場だったことを思い出させてくれるような懐かしいクッキー作りを始めました。初めて打合せをしたのは1月。その間に、何度も試作品を作り、何度も苦言を呈してきました。100年を超える夢の実現ですので、今回ばかりは妥協せず、素直に厳しく、そして時間の制限なくやろうと決めていました。
6月初めようやく思い描いた味に近い商品が届き、個室のお客様のお茶うけ、喫茶でコーヒーをご注文されたお客様へのサービスとして提供し、多くの意見を頂き、多くの方に購入したいという声まで頂きました。
パッケージにも、歴史を感じさせ、昔の上高地が想像してもらえるような絵を!!という無茶なお願いをデザイナーさんに注文し、私のしつこい指摘にもお付き合いいただきました。
そして、ようやく全てのパーツが揃い、7月中旬から皆様にお見せできるようになりました。
パッケージは、どこか懐かしい牛乳パックの形をしています。
そして、今は無き会社、徳澤園の前身「上高地牧場株式会社」という文字もメッセージの中に入れることができました。
今年は、みちくさ食堂のコーヒー系をお飲み頂いた方にサービスとして一つづつお付けします。ぜひ、ご賞味ください。
いつの日か、このクッキーが名物になれる日がきますように・・・・。
レポート 若旦那