今年は売店をリニューアルしました。自分の中で思惑はたくさんありましたが、きっかけは意外なものでした。
以前はショーケースになっており、お客様側の商品前にはガラスがあり、直接手に取って商品を見られない構造になっていました。
2年前。ある親子が売店を覗いていました。すると、お子様が持っていたストックを誤って放してしまい、ショーケースのガラスが割れました。売店商売でよくあるトラブルが、例えばワインなど誤って落としてしまい割ってしまった場合、大抵はすみませんで済まされてしまう。ひどい時には、もともと落ちやすい積み方していたと逆に怒られてしまう場合があります。こちらが、泣きねいりをする場合が圧倒的に多く、今回も子供の不注意ですので半ば諦めて対応していました。
しかし、一緒にいたお父さん。「子供が犯した失敗は親が責任を持って対応します。全て請求してください」とおっしゃいました。もともと、いつか売店は新しくしたいと考えていましたので、とても嬉しいお言葉でしたが、今回だけは結構ですと告げました。しかし、何日もそのやり取りをし、結局ショーケースのガラス代をお支払い頂きました。
最後に職業を聞くと警察官だとおっしゃいました。
自分も含め、自分の尻も自分で拭けない人が多い中、とても印象に残る態度、対応に恐縮するばかりでした。
それ以来、頂いたからには最高の売店を。そして、今後このようなトラブルが無い売店を。と考え今年ついに完成しました。ここ6年、毎年リニューアルは繰り返しましたが、今回のリニューアルが、一番頭を使い、神経を使いました。
きっかけは、不便であるとかデザインがいまいちなど色々ありますが、こんなにも温かな気持ちにさせられたきっかけは無いと思います。
前にも、書きましたが、親子で山に訪れる家族は、どこの家族も温かく幸せな家族が多いなと実感させられます。
レポート 若旦那